拝啓 戸田ころね様

BLACKNAZARENEとして2年間、アイドルとして4年間お疲れ様でした。

 

初めて戸田を見たのは2017年のTIF。当時戸田が所属していたグループの他の子を推していたこともあり、名前は知っていたけどそれほど戸田のことを知っていたわけではありませんでした。あと当時はまだイケイケな感じの子を「怖い」と思っていたので余計に。初めての接触(無銭握手会でした)でハンネを言ったら「え?」って聞き返されたのを今でも覚えています。怖かったので。

そんな若干マイナスからスタートしたアイドル・戸田ころねのイメージでしたが、グループの誰よりも熱意があって、気概があって、オタクのことを考えてくれていて、歌もちゃんと上手くて、ほとんど遠くから画面を介して見ているだけでも「戸田、なんかいいな」って思えるものが伝わってきて、あと「…あれ?よく見なくても可愛くね?」って思ったのもあってどんどんイメージが改善されていきました。そんな「これから」というときに、そのグループが解散して、他のメンバーはアイドルを辞めていくなか、僕たちの前に立ち続ける道を選んでくれたときは本当に嬉しかったです。そして、そこで叶えられなかったことに近づけるように応援したい、見られなかった景色を一緒に見に行きたい、心の底から素直に「頑張ってほしい」と思いました。

BLACKNAZARENEになってすぐに大阪に来てくれたときは本当に嬉しかったし、台風で沖縄に飛べなくなっていたところを取材されて地上波デビューしたときは本当に笑ったし、叛逆starmineのサビをほぼ全て担当しているのを聴いたときは震えたし、毎回楽しそうな笑顔でライブをやる様子を見てぼくも笑顔になれたし、新宿BLAZEのワンマンや少し前には考えられもしなかったZepp Tokyo味園ユニバースのようなデカいステージでのライブを見られたときは本当に感動したし、戸田がいてくれたから出会えた人もいっぱいいるし、一緒にいろんな場所に行けたし、あとなんか恋愛相談もした気がするし、いろんな経験を与えてくれて、ぼくの学生生活とか青春を語る上で「戸田ころね」は避けては通れない存在です。

そんな戸田が「アイドルを辞める」と聞いたときにはおいおい、エイプリルフールはまだまだ先やぞと思いました。嘘です。普通に「は?」って思いました。それでも戸田が決めたことなら、と若干複雑ではあったもののこれも応援しようと思えました。それだけ信用していました。アイドル・戸田ころねを最後まで、1現場でも多く目に焼き付けようと、2019年の12月から大阪、広島、東京、名古屋と西へ東へ駆け回り、ライブを見ることができて本当に楽しかったです。おかげであっという間に学生生活ラスト春休みが終わりました。3月15日に名古屋で「じゃあ奇祭で」と言ったのが最後にアイドル・戸田を見る機会になるとは本当に考えてもいませんでした。

本来、ここに書いたことは3月26日の朝に大阪を出て、一日かけて東京へ向かう道中で手紙にでも書いて渡そうと思っていたことです。何を書こうかなんて思いながら25日の夜にカバンに便箋を詰め込んで、ふとTwitterを見たら行われるはずの奇祭は中止になっていました。それでもぼくは楽観バカなので、「待ってたら最後見られる機会があるはず」と信じていました。なのでこういう形での卒業になったのは本当に残念だし、こんな恥ずかしい文章を全世界に公開することになってしまいました。走馬灯にこのブログが出てきたらブッ生き返るレベルで恥ずかしいです。ただそれでも伝えたいことは、伝わっていたかは分からないけど、本当に心の底から応援してきたし、これからも応援していますということ。あとナザレの1周年ワンマン直前にこのブログで書いた「幸せになってほしい」というのは心の底からの願いです、なので幸せになってください。

後ろ側にできた道には戻れないけど誰にも汚されないって誰かが歌ってたみたいに、壁にぶち当たったらこの4年間をちょこちょこ思い出してくれたら、そしてその一部になれていたら嬉しいです。

 

と表舞台から退く前提で書いていましたが、どうやら芸能活動は継続するみたいなのでこれからの活動も応援しています。会えたら会いましょう。